2026年9月16日水曜日

親のスマホ相談あるある。「押してない」はだいたい押してる




 離れて暮らす親のスマホサポートをしていると、たまに予想の斜め上を行く出来事が起こります。


先日、父からこんなLINEが届きました。


「どこかに触れたためか、突然ロックされました。アプリが画面に表示されていません。今、画面に表示されているのは、緊急通報、パスワードを入力、です。ロック解除方法を教えて下さい。」


どうやらスマホが壊れたと思っている様子。


私は返信しました。


「多分、電源ボタン長押しとかしたのかも。スマホに設定しているパスワードはある? それを入れたらどうかな」


すると父から返事。


「ダメみたい。電話のキーボードが出て、どこかに通報するようになっている。」


嫌な予感がしました。


画面の写真を送ってもらうと、確かに緊急通報のダイヤル画面。


これはロック画面から緊急通報に入ってしまっている状態です。


「一度戻ってみて」


と伝えると、再びパスワード入力画面へ。


私は聞きました。


「ここでパスワード入れたらどうなる?」


父。


「さっきの電話キーボードの画面になる。」


おかしい。


パスワードを入れれば普通はロック解除されるはず。


何か話が噛み合っていない。


私はさらに聞きました。


「ああ、パスワードを入力したあと、緊急通報ボタン押した?」


父。


「通報ボタンは押してない。」


なるほど。


押していないのか。


では別の原因かもしれない。


そう思いながら送られてきた画面をもう一度確認。


画面には、



・パスワード入力欄

・緊急通報ボタン


しかありません。


そこで私は聞きました。


「パスワード入力したあと、決定するとき何を押したの?」


父。


「緊急通報。」


私。


「緊急通報押してるじゃん!」


どうやら父は、


パスワードを入力

決定ボタンが見当たらない

画面にある唯一のボタンを押す

緊急通報画面になる

『どこかに通報されそうだ!』


という流れだったようです。


本人の中では、


「通報するつもりはなかった」


ので、


「通報ボタンは押していない」


という認識だったのでしょう。


確かに気持ちは分かります。


でも押したのは事実です。


離れて暮らす親のスマホサポートをしていると、技術知識よりも事情聴取能力が鍛えられます。


「何を押した?」


「押してない」


「本当に?」


「押してない」


「その後どうなった?」


「そのボタンを押したら変な画面になった」


「そのボタンって何?」


「緊急通報」


犯人は最初から現場にいました。


親のスマホ相談は、サポートというより推理ゲームなのかもしれません。