離れて暮らす親のスマホサポートをしていると、たまに予想の斜め上を行く出来事が起こります。
先日、父からこんなLINEが届きました。
「どこかに触れたためか、突然ロックされました。アプリが画面に表示されていません。今、画面に表示されているのは、緊急通報、パスワードを入力、です。ロック解除方法を教えて下さい。」
どうやらスマホが壊れたと思っている様子。
私は返信しました。
「多分、電源ボタン長押しとかしたのかも。スマホに設定しているパスワードはある? それを入れたらどうかな」
すると父から返事。
「ダメみたい。電話のキーボードが出て、どこかに通報するようになっている。」
嫌な予感がしました。
画面の写真を送ってもらうと、確かに緊急通報のダイヤル画面。
これはロック画面から緊急通報に入ってしまっている状態です。
「一度戻ってみて」
と伝えると、再びパスワード入力画面へ。
私は聞きました。
「ここでパスワード入れたらどうなる?」
父。
「さっきの電話キーボードの画面になる。」
おかしい。
パスワードを入れれば普通はロック解除されるはず。
何か話が噛み合っていない。
私はさらに聞きました。
「ああ、パスワードを入力したあと、緊急通報ボタン押した?」
父。
「通報ボタンは押してない。」
なるほど。
押していないのか。
では別の原因かもしれない。
そう思いながら送られてきた画面をもう一度確認。
画面には、
・パスワード入力欄
・緊急通報ボタン
しかありません。
そこで私は聞きました。
「パスワード入力したあと、決定するとき何を押したの?」
父。
「緊急通報。」
私。
「緊急通報押してるじゃん!」
どうやら父は、
パスワードを入力
↓
決定ボタンが見当たらない
↓
画面にある唯一のボタンを押す
↓
緊急通報画面になる
↓
『どこかに通報されそうだ!』
という流れだったようです。
本人の中では、
「通報するつもりはなかった」
ので、
「通報ボタンは押していない」
という認識だったのでしょう。
確かに気持ちは分かります。
でも押したのは事実です。
離れて暮らす親のスマホサポートをしていると、技術知識よりも事情聴取能力が鍛えられます。
「何を押した?」
「押してない」
「本当に?」
「押してない」
「その後どうなった?」
「そのボタンを押したら変な画面になった」
「そのボタンって何?」
「緊急通報」
犯人は最初から現場にいました。
親のスマホ相談は、サポートというより推理ゲームなのかもしれません。

