2022年12月27日火曜日

何かしようとしたら声を掛けられたときの対策




 やっと用事を終えて、自分のやりたいことをやろうとしたら他人から声を掛けられる。


これってかなり精神的にダメージがありますよね。。。


どうしても不機嫌な応対になってしまう。


さっきの私もそうでした。


でも、これはどの人にも等しく訪れる出来事。


対策として、ホリエモンは、自分に電話を掛けてくる人を極度に嫌い、それを公言することで


自分の時間を確保されています。


それは一つの方法だと思うのですが、なかなか一般人には真似できないですね。


そんなとき、思い出したことがあります。


齋藤孝氏の「座右のゲーテ」



24.邪魔の効用 です。


私たちはこの訳に一年以上没頭しているが、その間に数え切れぬほどの邪魔が入り、計画は全く嫌になるほどしょっちゅう中断されて、心中ひとかに、とうにでもなれと思ったこともしばしばあった。だが今では、それらすべての邪魔をありがたいと思う気になっている。それというのも、仕事がとどこおっている間に他のすぐれた人たちのもとでいろいろ検討され、それがまったく好都合なことに私のいっさいの理解をいっそううながして、一年前には考えられなかったろうが、もうすぐ仕事も完成しようとしている。これと同じようなことが私の生涯にはしばしばおこったよ。


文豪、政治家、法律家、自然学者、物理科学者、、、どの分野でも超一流の仕事ができてしまう天才、ゲーテ。そのゲーテでも、いろいろ邪魔されて大変な時があったと思われますが、邪魔が入って自棄になる気持ちもあったようです。


でも、結果的に良い仕事になった、と言えている。


ここで重要だと思うのは、今やっていることを「あきらめなかった」ことだと思う。

たしかに、いったんやっていることを離れて別なことをしていると

今までわからなかったことが分かったり、新たなアイデアが思いつくときがある。

ちょうど、すべての材料を頭に入れて、寝かせて待つような感覚。


でも、たいていの人は、邪魔されて、今やっていることが中断されたことが

「寝かせて待って良いアイデアが必要となる」事柄をやっていないか、

やっていても続けられていないと思う。


例えばゲーテのこの言葉は、ある本の翻訳書を書いていると思いますが、

ゲーテ自身はその本を翻訳しないといけない義務はなかったと思います。

お金にも困っておらず、あるのはただ、好奇心。


翻訳作業は、海外の言葉を、自国の言葉に訳す作業。

でも、単に単語を訳すだけだと意味が分かりづらいこともしばしば。

自国で読んでもらうために、どのような言葉でどのように表現するのが

わかってもらえる一番の言葉なのか、すぐには出てこないときもあったと思います。


そんなとき、邪魔をうまく使い、「あの表現、どう訳そうかな、、、」と考えながら

別なことをしてみる。


そうすると、「邪魔」をしてきた人の何気ない一言がヒントになったり

もう直接「XXXって言い方、しっくりこないんだけど、どう言ったらわかりやすい?」と聞いちゃったり

体を動かしていたことで、脳に良い血流が流れ、新たな発想が思いついたり

したと思います。


ただ、邪魔を邪魔のままにせず、むしろ利用してしまうところがすごい。


凡人の私は、ちょっとこのブログを書こうとして、座って「さあかこう」を

テキストを入力するまさにその瞬間に声を掛けられたので

最初は一文字もかけずにPCを閉じたのですが、

それがなんとももったいなくて、昔のゲーテの言葉を思い出し

ここまで書いてみました。


実際は、ゲーテの翻訳のように、難しくて壁にぶつかってしまうような作業を

したほうが、邪魔の効用を最大限に活用できると思うのですが

そんな作業、そもそも見つけるのも大変だし、見つかってもやり続けず

邪魔が入らなくても途中で断念してしまいそう、、、


まあ、とりあえず邪魔が入ったら、

「あ、いいアイデアおもいつくかも」

と気持ちを切り替えてこたえられるよう、ゲーテの言葉を思い出したいと思います。

不機嫌な声で答えてしまった人、すみません、これから頑張ります。