2021年12月20日月曜日

福沢諭吉も悲しむ 統計の書き換え問題

 


このニュースを見たとき、驚きました。

統計書き換え、誰がいつ指示? 問われた国交相「文書確認できず」


統計情報のもととなる情報を書き換えていたことも驚いたのですが、


もっと前から、別な問題として「毎月勤労統計」という、厚生労働省が発表する情報も、不正な処理により誤った統計情報が発表されていた、という問題もあったようです。


福沢諭吉は、西洋諸国を渡り歩いて、その時に得た情報をもとに、日本に新聞社や銀行など、今の生活には欠かせないものを根付かせてくれましたが、「統計」の重要性に早くから気づいた人でもありました。


江戸から明治時代にかけて、日本になかった「統計」が今の日本にはある。

福沢諭吉が生きていたら喜んでくれたであろう時に、実は

「ちゃんと統計とれてませんでした」

という始末。。。


せっかく日本に良いものを伝えてくれた福沢諭吉が聞いたら、悲しむのではないかと思われました。


文明論之概略」の「原因には「近因」と「遠因」がある」という章でこう語っています。


たとえば、イギリスで毎年結婚する者の数は、穀物の価格にしたがっている。穀物の価格が高ければ婚姻数は少なく、価格が下落すれば婚姻数は多くなり、この割合にはかつて例外がないという。日本では、まだ統計の表を作るものがいないので、このことについては確実なことは言えないが、おそらく日本でも、婚姻数は米の価格にしたがうのだろう。


これだけだと、単に便利な「ツール」の側面しかないと思われるかもしれませんが、別な本の「福翁百話」では、外国での統計の取り扱い方も紹介しています。


西洋諸国の人が早くから統計の方法を重んじ、人間のすべての活動を観察するのに統計の実数を利用して、それに基づいて最大多数の人々の最大幸福を得ようとした。こうした事実は、その思想がどんなものであるかを知るのに十分であろう。

西洋諸国は、みんながより便利で役に立ってほしい、という考えをもとに統計を扱っていますが、日本では、それがちゃんと理解されていないのではないか、そう疑いたくなります。


あまりお国の統計事情はよろしくない模様ですが、これから将来を担う子供たちには、こんな状況をなくしておきたいですね。


例えば小学生に、統計について興味をもってもらうことで、将来有能な人が、日本をより良くしてくれるかもしれません。


小学生向けの統計の勉強で何か良いものがないかと調べていたら、、、、ありました。


福島県の「「統計」って なに?」を見つけました。


まさかのまんが


しかし、身近なテストの得点を例にとり、わかりやすく説明してくれています。

今の日本では、受験でも統計はあまり重要視されていないと思うので、学ぶ機会や時間は減りがちになってくるかと思いますが、ビッグデータを解析することで、ビジネスに活かそうとする「データサイエンティスト」という人もでてきており、ぜひ子供たちにも統計に興味を持ってもらいたいと思います。


将来の日本、こんな恥ずかしい統計情報を改善するためにも、