ヨビノリたくみ氏の
むずかしい数式はまったくわかりませんが、量子力学を教えてください!
を読みました。
いや、良かった。
数式を使わないため、「正確性を欠く」というツッコミがでることは
容易に想像できるが、それでも出してもらえたことがうれしいです。
自分の知識では1~3章ぐらいまでしか知りませんでしたので
十分読む価値はありました。
実は、子供に量子力学のことを聞かれたとき、答えられなかった苦い経験があり
この本をもとに再勉強をしたいとかんがていました。
たくみ氏の量子力学に対する視点や、
それを言葉として表現してくれることが、
これから説明するときにも役に立ちそうです。
例えば、P21では、「量子力学を学ぶメリット」として
新しい考えを受け入れる訓練になる
と書かれています。
私も最初、量子力学を知った時は、
こんな世界もあるんだ、、、面白そうだな、、、
となんとなく考えていて、その「新しい世界」は
一つの考え方としてストックし、何かあった時に誰かに話そうかな、、、と思っていました。
私は「面白い」という感情があったため
量子力学の概念を覚えようと動くことができましたが、
人によっては面白くない可能性だって十分あります。
でも、たくみ氏のいう「新しい考えを受け入れる訓練」という視点からでも
量子力学を学ぶモチベーションが上がると思います。
なぜか
新しい考えを受け入れられない
→頭が固い
という烙印を、誰もが押されたくないからです。
特に子供たちに話す場合は、
「これ、頭の固い人には理解できないって言われているけど、みんなはどうかなー」
とか言えば、
「わかるわかる!」
と強がってくれる子も出てくるかもしれません。
ちょっと残念だったのが、P126「量子コンピュータ」の部分で
量子コンピュータが、0と1の重ね合わせを利用して、問題を高速で解ける説明のなかに
素因数分解の話が出てきました。
私も、量子コンピュータによって、素因数分解、素数を利用した暗号化は
解読されてしまう、とは知っていたのですが
具体的にどう解決できるのか、計算はどうやったら早くなるのか、については
書かれていませんでした。
恐らく数式を使うんでしょうか、、、
よって、完全にではないにしても、
自分の知識のアップデート
+
子供への量子力学の説明の準備
には最適な本でした。
他にもシリーズがあるようなので、そちらについても見ていければと思います。