最近、福沢諭吉の「現代語訳 文明論之概略」を呼んでいるのですが、明治時代の福沢諭吉が「統計」の重要性を説いていてびっくりしました。
たとえば、イギリスで毎年結婚する者の数は、穀物の価格にしたがっている。穀物の価格が高ければ婚姻数は少なく、価格が下落すれば婚姻数は多くなり、この割合にはかつて例外がないという。日本では、まだ統計の表を作るものがいないので、このことについては確実なことは言えないが、おそらく日本でも、婚姻数は米の価格に従うのだろう。P112
人の心は読むことができないが、数字の力を使えば、その働きの原因をつかむことができる場合がある、とあります。
一応、今の日本には「統計学」という学問の分野があり、少し前に統計に関する本が売れた時もありました。
しかし、日常生活で、日本人ひとりひとりが、統計データをもとに自分の行動を改善しようとする人は少ないのではないかと思われます。
しかし、そんな中で光が見えます。
子供たちが作る、統計に関する
令和3年度茨城県統計グラフコンクール審査結果について:入選作品1
子供たちが、自分の身近な出来事、状況にたいして、わかりやすくまとめてもらっています。
特に秀逸だったのが、以下です。
今の子供たちは、家で過ごすのが好きですが、SNSに費やす時間がおおく、SNSをやめたい、と思う子供も多いようですね。
これを見て、「自分も!」と思って終わるのが大半の子供だと思います。
逆に言えば、SNSにハマってしまうと簡単に数時間を毎日費やしてしまう人生を過ごしてしまう、そんな世の中、時代になってきており、何か対策しないと「明日は我が身」であることも学ぶことができます。
大人でも統計を取ると面白いかもしれません。
今のコロナ禍ではどのような傾向がみれるのか、それをもとにどのような行動をとればよいか。
本来であれば、自分で調べるのが良いのですが、統計データをまとめることができる人は、子供でも大人でも少ないでしょう。
これからの先が見えずに不安になる世の中、また統計ブームが来そうな予感がします。
福沢諭吉が明治時代に日本に伝えてくれた「統計」という概念と、その重要性。
無駄にはしたくないですね。