「福翁自伝」の中で、「築城書を盗写す」という章があります。
とても高価な本、買うなんてとんでもない。そんな本が
数日間借りられることになった。
当時は本のコピーなんてできない時代、もしその本の内容をそのまま手に入れたいのであれば
書き写すしかない。
ソレカラ私は家うちに持もって帰かえって、即刻鵞筆がペンと墨と紙を用意してその原書を初はじめから写うつし掛けた
仕事で城の門の番がある時でも、徹夜して書き写し、家にいるときでも 奥に入って人に合わないようにしたり、と、とにかく書き写すためにあらゆることをして、期限内に本を返却できた、という話があります。
その後、写本が正しいかの読み合わせも必要で、オランダ語のスペルが読める人を見つけ、
「昼は仕事があるので、夜そちらに訪問するから一緒にやってくれ」と頼むのです。
1冊の本にかける情熱がすさまじい。
限られた時間だから集中して読まないと、といった本は最近ないな、と感じています。
もちろん、このブログでもご紹介するような、面白い本は見てはいます。
でも福沢諭吉のように、全身全霊をかけてみる、書き写すようなことがないのです。
「勉強」という意味では、昔のほうが良かったかもしれない。
書き写す、という行為は、手と目から情報が脳に入る。
運動のようなものかもしれない。
さて、しかしこんな私でも、最近気になるサイトを見つけてしまいました。
これを見つけたときは感動しました。
スーパーマリオを作るための実装説明です。
私が詰まっていた、ブロックとの判定処理もばっちりまとめてもらっておりました。
もう、むさぼるように読んでいます。
仕事や家事もあるので、限られた隙間時間に
少しでも知りたいと思ってみています。
あと、時間が経つと、この「知りたい」という気持ちが減っていく傾向が
他のことであったので、早めに全部見たいと考えています。
今の時代、紙の本ではコピー機、電子書籍であれば在庫数は無限で
お金さえあれば手に入る時代。
福沢諭吉の写本のように、限られた時間という制約がないので
逆に知識を急速に得られる機会が無くなってしまっているのかもしれません。
しかし、悲観していてもしょうがない。
福沢諭吉の時代は、物理的な時間制約があったのですが
現代では精神的な時間制約、自分で決めた時間制約を作るしかない。
この本を2時間で読み切るぞ
この記事を5分でまとめるぞ
でも、これだけではありません。
締め切りの時間については、以前のこの記事が記憶に残っています。
塾通いも海外留学経験もないままにハーバード大学に合格した廣津留すみれさん。
この記事は、廣津留氏のTodoリストによる勉強法が紹介されていますが、
それよりも、廣津留氏がいっていたハーバード大学生の生活の仕方。
ハーバード生を観察していて思うのは、とにかくみんな時間管理が上手だということ。彼らはまず、与えられた課題は締め切り当日に取り組みます。それは、締め切りギリギリでも仕上げられる、という自信があるから。子どもの頃から、多くのタスクに同時並行して取り組みながら培ってきたスキルがあるのです。
あえて、締め切り当日に取り組むなんて、普通考えればおかしい、
のび太的な「ドラえもん、助けて-」になりそうですが、
「締め切りヤバイ」という焦りを利用して、時間内に納められる能力も使ってやり切るイメージでしょうか。
書籍にもなっていますね
リンク
勉強法、という点では、締め切りの力ではなく、脳の働きをうまく利用して効率的に勉強するDaigo氏の書籍も参考になります。
リンク
自分がどのタイプの勉強法があるか、試してみるのがよさそうですね。
私自身は、締め切りの力はわかっているのですが、心臓どくどく状態なので、多用はできない、通常であればDaigo氏の方法、締め切りまでの作業量がある程度わかっている場合は廣津留氏の締め切り法かな、、、